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ダイナミックマッププラットフォーム株式会社、自動運転用途に開発した高精度3次元データを公共の課題に対するソリューションへも運用。今後、民間レベルでの運用に期待が高まる。

パートナーズ&グローバルパーク

2025年10月16日(木曜日)
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ダイナミックマッププラットフォーム株式会社は、日本政府によるバックアップのもと、国内自動車メーカー10社等の出資により設立された企業である。最先端の高精度測位技術・計測技術・地図作成技術が結集し、「デジタル社会のインフラとして高精度位置情報基盤をグローバルに構築し、自動運転をはじめとする新しい未来を拓く」を目的に成長を遂げてきた。
これまでも高精度3次元データで現実世界をデジタル空間に複製する技術で、自動車業界のみならず、様々な産業分野のイノベーションを共創してきたが、今回の展示では「公共の課題」に対するソリューションも見どころだ。

ブース内展示

■提供する高精度3次元データ(高精度3次元点群データ・高精度3次元地図データ)とは

まず、高精度3次元点群データとは、「モービルマッピングシステム※1」により、全国の高速道路/自動車専用道路と主要幹線道路等を計測し、その膨大な計測データをひとつに繋ぎ合わせた点群データである。この点の1つ1つが、緯度・経度・高さの3次元座標情報を持っている。
そして高精度3次元地図データは、この高精度3次元点群データから車の自動運転に必要な実在地物※2と仮想地物※3の情報を抽出し、生成したものである。
実際の高精度3次元点群データを見させてもらうと、なんという点の細かさ…!遠くから見れば写真のように見えた風景が、近くでみると点の集合体であったことが分かる。ぜひこの感動を見ていただきたい。

※1 GPS、カメラ、レーザスキャナ、IMU(Inertial Measurement Unit)などの計測機器によって道路や周辺の構造物を3次元計測できる車両搭載型測量システムのこと
※2 実在地物:停止線や道路標識など現実世界に存在する目視可能な要素
※3 仮想地物:車線中心線など現実世界に存在しない仮想の要素

高精度3次元点群データ

■センチ単位で空間情報を把握!サブスクリプションサービス「3Dmapspocket®」

3Dmapspocket®は高精度3次元点群データを使って、道路や周辺構造物などの閲覧・計測ができるサブスクリプションサービスだ。センチメートル単位で空間情報を把握でき、現地に行かずともWeb上で計測作業が実施できるのが魅力だ。シミュレーション映像を見させてもらったが、データ画面上の計測したい範囲に線を引くだけで、「7.25m」「3.69m」と細かい数値があっという間に表示される。この精度の高さと速さは驚きだ。

計測技術の進歩を感じる「3Dmapspocket®」

■公共の課題へ。身近な社会問題の解決への期待。

他にも高精度3次元データを活用した除雪支援システム「SRSS」や安心・安全な自動運転の実現に寄与するデジタルインフラ「ダイナミックマップ」などの展示もあるが、「公共の課題」に対するソリューションにも注目だ。今回①インフラ管理②地域活性化③防災④少子高齢化の4つの課題に対して、具体的なソリューションを挙げている。
例えば③防災に対するソリューション。昨今、防災意識の高まりはあるが、実際に起こる災害のイメージは抱きにくい。そこで高精度3次元点群データを用いて、過去の災害データを元にリアリティのある3D災害シミュレーションが提供できるという。
多様な高精度3次元データをぜひ多方面で活用していきたいとのことだ。

【出展者情報】
会社名:ダイナミックマッププラットフォーム株式会社
エリア: パートナーズ&グローバルパーク
ブース番号:ホール4 4H004(地方創生2.0特設パビリオン内)
URL:https://www.dynamic-maps.co.jp/
出展者詳細:https://www.ceatec.com/nj/exhibitor_detail_ja?id=2939

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