CEATECニュース

スタートアップ特集1

スタートアップ&ユニバーシティ

2023年10月30日(月曜日)
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CEATEC 2023に出展したスタートアップ企業や大学研究機関は153社/団体にのぼり、前年の81社/団体から大幅に増加となった。
各ブースでは、革新的なアイデアや新しいビジネスモデルを持つ企業・大学研究機関が最新の技術や創造力を駆使し、未来を切り拓く技術やサービスが展示された。

新感覚のエフェクトコントローラー『DIMENSION TRIPPER』クラウドファンディングで支援募集開始

カシオ計算機はギターの音を変化させるエフェクターを操作するエフェクトコントローラー「DIMENSION TRIPPER(ディメンショントリッパー)」を開発。
ギターストラップに装着し本体を伸縮させることで、エフェクターを操作しギターの音を変化させることができる。
本製品は送信機と受信機のセット。ギターストラップにトランスミッター(送信機)を装着し、エフェクターにつなぐレシーバー(受信機)をBluetoothで接続し、演奏しながらトランスミッター内のバネを伸縮させてリバーブ等をコントロールできる。従来のフットペダルを用いた場合、演奏者はペダル位置から離れられないが「DIMENSION TRIPPER」を使えば、ステージ上を自由に動き回りながら音色に変化を加えた演奏が可能となる。EXP端子があるエフェクターが利用可能。

『DIMENSION TRIPPER』はカシオ社内のエンジニア育成プログラムから生まれた製品で、今月12日よりクラウドファンディングサービス「GREEN FUNDING」で支援募集を開始。スタートから一週間で目標達成率は約30%に達した。

会場では、海外からの来場者や、40、50代の中高年層のギター愛好家からの反響が多く、カシオ計算機株式会社 開発本部 22技術開発室・小林亮平氏は「体験された方は皆さんビックリされていました。興味を持たれた方は是非支援をお願いいたします」と話した。

トランスミッター
DIMENSION TRIPPERがコントロールする他社製エフェクター(左)、レシーバー(右)

出展者情報

会社名:カシオ計算機株式会社
エリア:スタートアップ&ユニバーシティ
ホール4 ブース番号:S068
URL:https://www.casio.com/jp/dimensiontripper/

ICOMA 折りたたみ電動バイク「タタメルバイク」

小さな箱型のサイズとデザインの「ICOMA TATAMEL BIKE(タタメルバイク)」は収納時,全高・全長69cm、全幅26cmのサイズに収まる超小型電動バイク。
ハンドル・車輪を引き出すと全長123cm、全高100cmへと変形する。重量は63kg。
家庭100Vの電源で3時間充電して、約30kmの走行が可能。最高速度は40km/h(原付一種のため公道では30km/h制限)。
駐車スペースが限られ、外出先では駐輪場が少ないことから従来オートバイ・原動機付自転車(原付)は、移動手段としての活用が限られることもあるが「タタメルバイク」は自宅玄関やオフィスに置くことが可能。出社後デスクの下に置いて充電する通勤利用にも対応できる。
電動化により液体燃料の漏れがなく、レイアウトを自由に変えられることを活かし、大胆な変形を可能にした。サイドパネルをワンタッチで変更でき、スマホのジャケットを取り換えるように簡単にカスタマイズすることができる。

外部給電機能を搭載しており、ポータブル電源としても活用できる。
災害時には車で通行できない場所への移動手段として期待され、自治体からの問い合わせも寄せられているという。

株式会社ICOMA・梅田正人氏は「モビリティの会社と言われるよりも弊社は一から発想できるデザインファームデザインファームである点を見てほしい。モビリティを軸に様々なコラボレーション展開ができる。スマートシティにおける多様な活用法もあり、EV技術から幅広い活動を広げられる会社であると周知したい」と話している。

タタメルバイク

出展者情報

会社名:株式会社ICOMA
エリア:スタートアップ&ユニバーシティ
ホール4 ブース番号:S069
URL:https://www.icoma.co.jp/

『mui Smart Living』 暮らしに溶け込む天然木のスマートホームコントローラー「muiボード」を軸に企業のDXを支援

カーム・テクノロジーのスタートアップ、mui Lab株式会社が展開する『mui Smart Living』は、生活者にスマートホームによる新しい暮らしを提供したい企業のDXを支援するソリューションサービス。
mui Smart Livingの導入により事業者は入居者向けに、暮らしに便利な機能を備えたモバイルアプリ「mui Kurashiアプリ」やコミュニケーションデバイスの「muiボード」、温湿度などが検知できる「muiセンサー」を一括で提供し、スマート家電やIoT機器をコントロールしながら、入居者とダイレクトにコミュニケーションをとることが可能となる。

「muiボード」は天然木のスマートホームコントローラー。天気予報の確認や、アプリとのメッセージの送受信、照明の調整ができるほか、ラジオ、タイマー、アラームなど機能可能。普段は家具のように生活空間に溶け込み、必要な時に必要な情報や機能を取り出すことができるインターフェース。

「夜を満たす」という名前の照明タイマーは、設定した時間に向けて日が暮れるように照明がゆっくりと暗くなっていくことで、自然に眠りにつけるようサポートする。時間の設定はボードに手で線を引いた長さで行う。書いた線が時間の経過とともに消えていくユニークな表現で、子どもにも時間の経過がわかりやすい。

muiボードとmuiモバイルアプリで手書きメッセージやボイスメッセージのやり取りも可能。外出先の家族と手書きのぬくもりを感じるコミュニケーションをとることができる。
mui Lab株式会社 事業開発担当・稲田昌平氏は「アナログの家族のコミュニケーションを促進させることが狙いです」と語り、子育て家族の利用者からは「muiボードのメッセージ機能では、『ありがとう』などの温かいコミュニケーションが生まれやすい」と好評だという。

また、リモートコントロール機能も装備し、照明やエアコン、ネットワークスピーカーなどのIoT機器をmuiボードで操作することができるほか、オプションのmuiセンサーと組み合わせることで、赤外線リモコンの家電製品にも対応可能だ。

CEATEC 2023出展に関しては「事業者と生活者をつなぐアプリケーション開発に強みがある。企業のDXに向けた新サービス・新機能等の技術開発力の高さを伝えたい」(稲田氏)としている。

muiボード

出展者情報

会社名:mui Lab株式会社
エリア:スタートアップ&ユニバーシティ
ホール4 ブース番号:S071
URL:https://muilab.com/ja/

Visaのタッチ決済に対応したリング型ウェアラブルデバイス「TwooCa Ring(ツウカリング)」

デジタルIDアプリ「TwooCa(ツウカ)」などを提供するKort Valuta(コートヴァリュタ)は今月、決済機能と健康管理機能を搭載したスマートリング「TwooCa Ring(ツウカリング)」の一般販売を開始。
CEATEC 2023ではフィンテックとヘルステックを掛け合わせたサービスの総称『IDテック』の取り組みを紹介した。

Visaのタッチ決済を基軸としたデジタルIDサービス「TwooCa」により、社員証、会員証、学生証、診察券等、様々なIDとの連携や、TwooCaアプリ内のお知らせ掲載機能を使った社内コミュニケーションツールとして活用できる。

『IDテック』の中核を担うデバイスとして販売がスタートした「TwooCa Ring」は、Visaのタッチ決済に対応し同時に健康を管理出来るリング型ウェアラブルデバイスだ。
心拍数から睡眠、体温、歩数の計測が可能。睡眠時間や心拍のトレースで社員のストレスチェックが確認できるほか、バス、タクシー、トラック等のドライバーに対して前日の睡眠時間、心拍等、体温等からの突発的発作の予兆を検知するなどの健康管理が可能。シェイプアップしたい人、睡眠の質が悪い人などに対してそれぞれストレッチやヨガなどオススメの健康改善コンテンツを専用アプリで提案する機能も用意している。

同社は現在資金移動業者の登録申請を行っており、登録が完了できた際には、給与デジタル払い(デジタルペイロール)にも参入したいとしている。今後ユーザーとデバイスから蓄積された各種データの解析で、それぞれのユーザーに対する新しい与信の在り方を定義しながら、既存の与信概念に囚われない自由な金融的選択肢を持つことを可能とする社会の実現を目指すとしている。

株式会社Kort Valuta CEO・柴田秀樹氏は「今後、様々な企業とヘルスデータを含むシステム連携をすることで、分散型社会の実装に取り組む姿勢に共鳴いただけるよう、長期的なパーパスを達成していきたい」と話している。

「TwooCa Ring」

出展者情報

会社名:株式会社Kort Valuta
エリア:スタートアップ&ユニバーシティ
ホール4 ブース番号:S070
URL:https://kortvaluta.com/
出展者詳細:https://www.ceatec.com/ja/exhibition/detail.html?id=1198

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