CEATECニュース
関西イノベーションイニシアティブ、関西の力を結集させ、スタートアップ・エコシステムの形成を目指す。
2023年10月17日(火曜日)
関西イノベーションイニシアティブ「KSII」は、関西地域を舞台に2020年から活動をスタートさせ、経済産業省 産学融合拠点創出事業産学融合先導モデル拠点創出プログラム(J ーNEXUS)に採択され、関西の大学・経済団体・金融機関・自治体等の産官学金がプロジェクトに参画し、オール関西の力が結集された事業として期待度が高い。具体的には、関西の産官学金の力を結集させ、大学発スタートアップの成長を軸に、新たなイノベーション・エコシステムの形成を目指している。「KSII」は、関西エリアの各大学、研究機関は競争力のある技術シーズを保有しており、またその様なシーズをベースにした大学発スタートアップが多く存在している。「KSII」には、大学のシーズやスタートアップが事業化の壁を超え、より一層の成長を遂げるために、大学同士あるいは産業界や支援機関などのさらなる連携に向けた取り組みが求められている。「CEATEC 2023では、首都圏をはじめとした全国の企業関係者、一般来場者へ「KSII」が目指す大学発スタートアップエコシステム形成に向けた活動を発信したい」としている。また、(KSII)がサポートしている多くのマッチング企業の中から、大学発スタートアップ3社を選定、独自ブースを設けて革新的な技術や商品を出展している。
■「KSII」が選定したマッチング企業3社が独自ブースで出展
CEATEC 2023では、「KSII」が多くのマッチング企業の中から3社を選定し、3社独自のブースを設け、革新的な技術や商品を出展し注目を集めていた。
●株式会社RealImage(大阪公立大学発)、目に優しい高臨場感・高画質・広視域裸眼3Dディスプレイを出展
同社は、目に優しい高臨場感・高画質・広視域裸眼3Dディスプレイをメイン技術として、3Dディスプレイの研究・設計・製造・販売・コンサルティングを提供している。CEATEC 2023では、同社が開発した、32インチ大画面裸眼3Dディスプレイ「RealImage 3D-32」及びタブレット型裸眼3Dディスプレイ「RealImage 3D-Tablet」が出展されている。
●メトロウェザー株式会社(京都大学発)、風況のリアルタイムデータを提供する小型ドップラー・ライダーを紹介
京都大学で長年培ったリモートセンシング技術と信号処理技術に気象情報を組み合わせ、小型・高性能ドップラー・ライダーを開発。空の風況(風向・風速)を立体的に把握し、可視化することができる。小型化、軽量化により、設置場所の選択肢が増え、利用シーンも広がるとしている。
このドップラー・ライダーから得られるリアルタイム風況情報を提供することで、空の安全、道路や鉄道の安全、都市防災、風力発電など幅広い分野への展開を目指しており、独自ブースでは、小型ドップラー・ライダーの詳細が紹介されている。
●株式会社Thinker(大阪大学発)、量産提供を開始した「近接覚センサーTK-01」を出展
同社は、「近接覚センサーTK-01」を用いた鏡面・透明物質の取り扱いや、現場環境に応じた臨機応変なピックアップ、フローティング機構と組み合わせたロボットハンドによるデモンストレーションを実施し、多くの人の注目を集めていた。「近接覚センサーTK-01」は、カメラを用いることなく、赤外線とAIを組み合わせた独自の高速・高分解能なセンシングによりモノの位置と形を非接触かつ高速に把握できるセンサー。これにより、従来の産業用ロボットでは難しいとされていた鏡面・透明物質の取り扱いや、現場環境に応じた臨機応変なピックアップが可能となり、ロボットハンドによるピッキングの可能性を飛躍的に広げることができるとしている。
出展者情報
会社名:関西イノベーションイニシアティブ
エリア:スタートアップ&ユニバーシティ
ホール 4 ブース番号:S105
URL:https://ksii.jp/
出展者詳細:https://www.ceatec.com/ja/exhibition/detail.html?id=191