CEATECニュース

5G高速大容量通信がメタバースを支える
ソフトバンク、楽天モバイルの技術がバーチャル空間の新たな楽しみを生み出す

パートナーズパーク

2022年11月11日(金曜日)
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メタバースビジネスを牽引する企業、団体・官公庁が集結し「CEATEC 2022」における会場最大級のブース出展として開催された「METAVERSE EXPO JAPAN 2022 in CEATEC」は、参加各社が最新のメタバース関連のサービス・プロダクトを展示し、多くの来場者の関心を集めた。
本記事では仮想空間プラットフォーム、VR・ARデバイスなどのサービス・プロダクトが相互に連携することで成り立つメタバース関連事業から「5Gネットワーク」を基盤としたサービスを展開するソフトバンク、楽天モバイルの出展を紹介する。

METAVERSE_EXPO_JAPAN 2022 in CEATEC

●ソフトバンク「バーチャルPayPayドーム」の360°VRシアターを展示

「METAVERSE EXPO JAPAN 2022 in CEATEC」内 ソフトバンクのブース

ソフトバンクは、メタバース上に展開する「ソフトバンクショップ in ZEPETO」と「バーチャルPayPayドーム」を紹介した。

「ソフトバンクショップ in ZEPETO」は、アジア最大規模のメタバースプラットフォーム「ZEPETO(ゼペット)」(運営:NAVER Z Corporation)にオープンした、アバターのショップクルーが接客するバーチャル携帯キャリアショップ。
10月2日から22日までの期間「ソフトバンクショップ in ZEPETO」では、日本発のプロダンスリーグ「D.LEAGUE(ディーリーグ)」で活躍する選手たちがアバターとなって来場し、ファンと会話や撮影を通じてメタバース上で交流を楽しむイベントを開催しており、期間中の「METAVERSE EXPO JAPAN 2022 in CEATEC」でも紹介された。

ソフトバンクショップ in ZEPETO

「バーチャルPayPayドーム」は、3Dアバターを操作して福岡PayPayドームの来場体験ができるほか、試合中のピッチャーの投球を解析し、準リアルタイムにボールの軌跡を再現する「準リアルタイム投球体験」をスマホやタブレット、PCで体験できるサービスで、今年5月27日から提供が開始された。

バーチャルPayPayドーム

福岡PayPayドームでの福岡ソフトバンクホークスの試合では、球場に設置した複数台のカメラで撮影したボールの軌道の映像をAIが推定。初速などのボールの速度や軌跡などを解析したデータが「バーチャルPayPayドーム」を見ている端末へ送信され、3D空間上にグラフィックで再現される。
また、3Dアバターを操作して、普段は行くことができない選手のロッカールームも自由に動き回ることができ、球場に行けない人でも楽しめる。

プロのピッチャーが投げた球をほぼリアルタイムで疑似体験

会場では、ピッチャーの投球をバーチャル空間に再現するイメージ映像を「4DOH」の360°VRシアターで体験することができた。

ソフトバンクはメタバースでの取り組みを加速する方針で、担当者は「メタバースがきっかけとなってコミュニケーションが広がっている。今後も様々なソリューションを準備して、CtoC(Consumer to Consumer)のコミュニケーションに活用してもらいたい」と話している。

出展者情報

会社名:ソフトバンク株式会社
エリア:パートナーズパーク
小間番号:ホール6 P001
URL:https://www.softbank.jp/
出展者詳細:https://www.ceatec.com/ja/exhibition/detail.html?id=3065

●楽天モバイル 5G×メタバースを活用した実証実験を紹介。「Beyond 5G」を見据えたエッジクラウドコンピューティングの研究開発も進む

「METAVERSE EXPO JAPAN 2022 in CEATEC」内 楽天モバイルのブース

2020年4月の携帯キャリアサービス本格開始当初より完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワークによるサービス提供を行っている楽天モバイルは、メタバースと5Gを活用した新しいショッピング体験や遠隔歯科医療教育、ARと5Gを活用した新たなスタジアム観戦体験の実証実験などの取り組みを展示。また、これらのサービス体験の基盤を支えるネットワーク技術としても期待される「Beyond 5G」を見据えたエッジクラウドコンピューティングの研究開発についても紹介した。

楽天モバイルは「Beyond 5G」を見据えたエッジクラウドコンピューティングに関する研究開発で東京工業大学と連携。東京工業大学大岡山キャンパスとその界隈にO-RANや3GPPの技術仕様に準拠した5Gネットワークを構築し、実証実験を行っている。(2025年3月末まで実施の予定)

今年7月には、ノエビアスタジアム神戸の観戦ルームにて、楽天モバイルが提供する5Gを活用したメタバースでのショッピング体験を提供し、その有効性を検証。
Jリーグ「ヴィッセル神戸」の選手ユニフォームやタオルなどのオフィシャルグッズとのコーディネートに合わせてショッピングが楽しめるもので、
神戸にいるサポーターが、遠隔接客によるスタイリストの提案を受けながら買い物を楽しんだ。

ノエビアスタジアム神戸の観戦ルームでのショッピング体験

2021年11月には、5GとVPS技術を活用して試合観戦を盛り上げる実証実験も行われた。
専用アプリケーションを搭載したスマートフォンをピッチにかざすと、細かな位置特定をする技術とJリーグ公式の統計データ(JSTATS)の選手情報や試合情報をリアルタイムに連携し、ボールを持っている選手の情報や、試合情報がわかり、スタジアム内のさまざまな席から瞬時にAR表示できる。
スマートフォンに映し出された選手をタップすると、選手の着用ユニフォームなどのアイテムを「楽天市場」で購入できる機能も実装している。

VPS技術を活用した選手情報、試合情報のAR表示のイメージ
ノエビアスタジアム神戸での実証実験の様子

今年5月には、歯科医師、歯科衛生士の歯科知識・技術の共有・習得を目的とした実証実験も行われ、5Gネットワークと口腔内スキャンデータによる3Dモデリング技術やXR技術を活用して、メタバース上で行われた遠隔医療教育分野における取り組みも紹介された。

担当者は「メタバースは大容量・高速通信が必要で、それに対して5Gのプラットフォームを提供できる。楽天モバイルが楽天グループ各社のアセットを活用することで様々なソリューションの提供が可能になる」とアピールした。

出展者情報

会社名:楽天モバイル株式会社
エリア:パートナーズパーク
小間番号:ホール6 P001

URL:https://corp.mobile.rakuten.co.jp/
出展者詳細:https://www.ceatec.com/ja/exhibition/detail.html?id=3085

パートナーズパーク

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