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前例のない建設現場での配筋検査を自動化する「GEMBA 3D」がCEATEC AWARD 2024 イノベーション部門賞受賞!高精度3Dセンサと独自開発AI技術を活用
2024年10月22日(火曜日)
HMS株式会社は、最先端のセンシング技術を基盤に、産業現場のDXを加速させるソリューションを提供。同社のセンシング技術は、2019年にCES2019ロボティクス&ドローンイノベーション大賞を受賞したSiNGRAY Aシリーズに代表される、高速VSLAM+AIエンジンを搭載した高精度3Dセンシング技術だ。
この技術を核に開発した、建設現場での配筋検査を自動化する「SiNGRAY GEMBA 3D」が、『CEATEC AWARD 2024 イノベーション部門賞』を受賞した。
■AIを活用した自動配筋検査システム「SiNGRAY GEMBA 3D」
配筋検査は、設計図面に基づいて配置された鉄筋の位置や本数、固定状態を確認し、建物の状態を把握する非常に重要な検査だ。配筋検査で問題がなければ、コンクリートを打設(※生コンクリートを流し込むこと)し、工事を進める。しかし、現在、配筋検査はほとんど手作業で行われていて、現場に大きな負担をかけている。「SiNGRAY GEMBA 3D」は、この配筋検査を自動化し、前例のない建設分野での効率化を実現する。
【特長】
●マルチセンサーフュージョンによる3D再構成を可能にしたスマートデバイス
●エッジ コンピューティング機能による Visual SLAM およびToF 3D点群取得に基づく高精度な3D位置合わせ
●特許技術に基づいたクラウド上での3D点群再構成
GEMBA3Dでスキャン・作成された3Dモデルは、手元のスクリーンですぐに見ることができる。そのため、現場にいる間に、配筋検査に必要な水準に達している3Dモデルなのかが分かり、「事務所に戻ってモデル構築したら、データが足りず、再スキャンが必要だった」というような手戻り(※前の段階に戻ってやり直す)をなくすことが可能に。
スキャンは、検査したい対象物にカメラを向けたまま、その周りをぐるっと歩くだけで、自動で何枚も撮ってくれる。写真を撮る能力もセンスも必要ない。数時間の作業が数分に短縮するという。仮に上手く撮れなかったとしても、どの角度からの写真が不足しているかなどを教えてくれるため安心だ。
また、建設業用アプリ”CheX®※”の配筋検査レポートシステムと統合できるよう設計しているため、自動的に設計データと照合され、検査結果はすぐに表示されるともに、検査フォームは確認結果に基づいて自動的に作成される。
※注:CheX®は株式会社YSLソリューションが提供する建設文書の高速閲覧アプリ
GEMBA3Dは、現在、鉄筋検査を主な目的として開発が進められているが、配管や設備などいろんな物体を識別して3D記録が可能なため、今後、さまざまな現場での幅広い活用が期待できる。
【出展者情報】
会社名:HMS株式会社
エリア:General Exhibits
ブース番号:ホール5 5H141
URL:https://www.hms-global.com/
出展者詳細:https://www.ceatec.com/ja/exhibition/detail.html?id=214