CEATECニュース
“見えない光”で見えないものを映し出す。ソニーのSWIRイメージセンサー
2024年10月17日(木曜日)
「Hello, Sensing World!」をテーマとし、イメージング・センシングテクノロジーの多彩な世界を紹介しているソニーグループブース。その中から特殊な波長の光をとらえて、目視では難しい検査等をサポートする『SWIRイメージセンサー』を紹介する。
■見えない光を捉えるセンサー
さまざまな技術が紹介されるブースの中で、「見えない光」と題されたコーナーに展示されているのがSWIRイメージセンサーだ。
ふせて置かれたトランプ、水や油の入ったボトル、豆の入ったケース、小さなコンテナなどが陳列されており、それをカメラが捉えている。
モニターを見ればトランプの柄は透け、豆の中に混入した数珠が浮かび上がり、水は黒く、油は透明に映っているのがわかる。
このように見えないものが見えるのは、物品に短波長赤外(SWIR/Short-Wavelength InfraRed)領域の見えない光が照射されており、それを捉えることができるSWIRイメージセンサーを搭載したカメラで撮影しているからなのだという。
■シリコンウェーハや食品など、さまざまな検査に活用可能
SWIRイメージセンサーは、短波長赤外(SWIR/Short-Wavelength InfraRed)領域の光をとらえるセンサーだ。物質が光の波長によって異なる光吸収・反射特性を持つことを利用したもので、容器を透過して中身を可視化したり、透明な水分を黒く映し出すことで可視化するなど、人間の眼では視認ができないものを確認することができる。
ソニーのSWIRイメージセンサーは、独自の技術『SenSWIR™(センスワイア)』によって、高解像とセンサーサイズの小型化を両立しており、小さなカメラに搭載することで、さまざまな用途に活用されている。
シリコンウェーハを透過して位置合わせマークや内部欠陥を確認したり、水分を検知することで青果等の食品検査にも利用が可能となっている。また従来、X線検査の導入が難しかった現場などにも活用できる可能性があるという。
【出展者情報】
会社名:ソニーグループ株式会社
エリア: General Exhibits
ブース番号:ホール 8 8H405
URL:https://www.sony.com/ja/