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フランスのAryballe社が開発した、特許取得済みのバイオセンサー式においセンサー「NeOse Advance」のポータブルタイプ「NeOse」が初出展。

General Exhibits

2024年10月16日(水曜日)
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様々なにおいのデータをビジネス資産にできる!

■嗅覚のデジタル化を実現する「においセンサー」とは?

フランスのAryballe社が開発した、特許取得済みのバイオセンサー式においセンサーが注目を集めている。人の鼻で嗅げる全ての匂いを可視化し、においの比較や照合ができるのだ。食品業界などにおける品質管理をはじめ、研究開発、製造ライン、民生機器、自動車、ヘルスケア製品への組込み用途など、様々な分野での活用が見込まれている。今回の展示の目玉は、ポータブルタイプのにおいセンサー「NeOse(ネオズ)」だ。従来のデバイス型においセンサー 「NeOse Advance(ネオズアドバンス)」は、決まった場所で決まった対象物や研究対象物を用途に使用されてきたデバイスだったが、「NeOse(ネオズ)」はひと回り小さく、計りたいポイントまで持ち運びができ、においを採取することができる。バッテリーが入っていて(4時間)、データはブルートゥースでスマホあるいはタブレットからダイレクトに取れる。展示ブースの「NeOse(ネオズ)」はまだ一号機の段階なので、今後改良を重ねてバッテリーの寿命を延ばせるとのことだ(量産は来年の春)。

左が「NeOse(ネオズ)」、右が「NeOse Advance(ネオズアドバンス)」

■複合臭を1つにしてデータベース化!

他のにおいセンサーより優れている点の1つは、複合臭を採れること。
例えば口臭、ペットのにおい、街のにおいなどを、それぞれ1つのまとまったにおいとしてデータベースに覚えさせることができる。ここまで来ると、例えば食品関係の生産工程の中で、におい専門の担当者でなくてもOKかNGかの判断は、「NeOse(ネオズ)」または「NeOse Advance(ネオズアドバンス)」を使えば一発だ。
ちなみに「NeOse(ネオズ)」は今月15日に発表され、食品会社や化粧品会社、製薬会社などからの需要が高まっているとのことだ。
例えば、自社の製品と他社の製品で、同じカレーでもどんな違いがあるのかを知りたいといった企業は、この「NeOse Advance(ネオズアドバンス)」や「NeOse(ネオズ)」があれば、「他社と比べてうちのカレールーはこのにおいが強いんだな、弱いんだな」とわかるし、今後の新商品の開発にも有効利用できるだろう。また、コアセンサーモジュールに、その食品についての正しいにおいを覚えさせれば、例えば冷蔵庫にある肉の賞味期限切れについて知らせてくれたり、野菜室の野菜が新鮮ではなくなったといったアラームが出る冷蔵庫を作ることもできそうだ。
オーブンレンジに付ければ、「この魚はあと少しで焦げますよ」ということをアラームで教えてくれるかもしれない。
展示ブースでは、実際にリアルタイム測定のにおいの識別デモを体験できるので、足を運んでみてほしい。

コアセンサーモジュール
これだけ取り付けて、基盤は購入した会社が作ってもいい。

【出展者情報】
会社名:Aryballe / サンワテクノス
エリア:General Exhibits
ブース番号:ホール5 5H143
URL:https://www.sunwa.co.jp/
出展者詳細:https://www.ceatec.com/ja/exhibition/detail.html?id=158

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