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慶應義塾大学ハプティクス研究センター、【ロボットが臨機応変に動作する!】をテーマに 「自動研磨ロボット」と「包装製品の非破壊状態判定システム」をCEATECでデモ展示
2024年10月15日(火曜日)
慶應義塾大学ハプティクス研究センターでは、人の力触覚の刺激量(力触覚量)を世界で初めて高速で計算することに成功した。力触覚データが得られれば、過去に記録された動作から対象にふさわしい動作を瞬時的に生成することができるので、人のように臨機応変な動作が可能になった。この「人のように臨機応変なロボット」の動作を慶應義塾大学ハプティクス研究センターブースで体験してみてはどうだろう。
■スナック菓子などの袋状包装空気漏れを定量的に評価・判定。包装製品の非破壊状態
判定システムを展示。
株式会社情報システムエンジニアリング、慶應義塾大学 ハプティクス研究センター、モーションリブ株式会社と共同で、リアルハプティクスによる袋状食品包装の空気漏れ検査システムの開発に成功した。
スナック菓子等の袋状包装は、輸送中に何らかの原因で微小な穴が開き、内容物の品質に影響が出るトラブルが発生することがある。食品工場と異なり、物流センターでは大型の設備導入が難しいため、仕分け・ピッキング時に人手で袋を軽く押し潰すことで空気漏れがないかを確認し、包装に穴が開いた商品を排除している。 しかしながら、属人的な感覚・経験に依存する作業であることから、検査の精度が安定しないことが問題となっていた。 今回開発したシステムは、リアルハプティクスにより力触覚を数値化することで、空気漏れを数秒間で定量的に評価すると同時に、検査結果を音声でも確認できるシステムとなっている。従来の作業工程を大きく変えることなく作業モチベーションに影響されない的確な作業を実現した。
慶應義塾大学ハプティクス研究センターでは、「今後も、このシステムを応用し、人の感覚・経験によって判断を行っている『手作業』を定量的な力触覚情報に変換して評価することで、属人的な作業からの脱却を目指して参ります」としている。
人のように臨機応変な動作が可能! 賢い研磨ロボット。
リアルハプティクス技術を用いた双方向での力触覚通信技術を用いて、研磨のノウハウをリーダーフォロワー(親機子機)ロボットで収集し、その情報を用いて自立的に賢い研磨作業を行うことができる。自動研磨ロボットは様々な研磨対象を自動で判別し、それに合わせた研磨動作を自立的に行う事が可能になった。賢い研磨ロボットにより、真鍮の鏡面仕上げやバリ取り、木材の面取りなど複雑な研磨作業が可能となった。
※リアルハプティクスとは、慶應義塾大学が発明した力触覚の伝送技術を思うように制御することができる技術。この技術により、力触覚の可視化・分析、遠隔操作、自動化、力加減の再現が可能になった。
【出展者情報】
会社名:慶應義塾大学 ハプティクス研究センター
エリア:ネクストジェネレーションパーク
ブース番号:ホール4 4H396
URL: https://haptics-c.keio.ac.jp
出展者詳細: https://www.ceatec.com/ja/exhibition/detail.html?id=105