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三菱電機、朝礼での外国籍従業員への円滑な伝達を実現する「翻訳サイネージ ™」を開発

General Exhibits

2024年10月9日(水曜日)
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三菱電機株式会社では、国内の生産現場において雇用が拡大している外国籍従業員との円滑なコミュニケーションの実現に向けて、工場での朝礼など大人数が参加する場において、多言語を同時表示することで正確な内容を伝達できるシステム「翻訳サイネージ TM」のコンセプトを創出するとともに、そのプロトタイプを開発した。
少子高齢化の進展と労働人口の不足が深刻化するなか、さまざまな分野で外国籍労働者の雇用が拡大している。日本人従業員と外国籍従業員との間には言語の壁があり、特に生産現場では日常生活で聞き慣れない専門用語が多く、安全・品質に関する遵守事項や作業指示が伝わらないケースが発生している。それにより生産ロスの増加や品質低下、教育にかける時間の増大などを招くことが課題となっていた。

「翻訳サイネージ TM」を使用した朝礼の様子

日本語で作成した伝達内容の原稿を事前に多言語に翻訳

生産現場でのこうした課題を解決するのが、日本語で作成した伝達内容の原稿を事前に多言語に翻訳し、それらの翻訳文章を朝礼時に大画面で同時表示するシステム「翻訳サイネージ TM」である。外国語に翻訳した原稿を日本語に再翻訳することで誤翻訳の抑制につながる「折り返し翻訳」機能や、多言語へ一括で翻訳することでサイネージに表示する翻訳文章を短時間で作成できる「多言語翻訳一括作成」機能を有する。このシステムを活用することで、言語が異なる多様な国籍の従業員に対して、それぞれの母国語で朝礼の内容を正確に伝達することが可能になる。さらに工場の班長やリーダーはスマートフォンを用いて、手元での伝達項目の確認やサイネージの操作が可能であり、多言語表示しながら円滑な朝礼を実施できる。
すでに三菱電機の群馬工場において実証実験を行い、朝礼時の様子の観察や、班長やリーダー、外国籍従業員へのヒアリングを実施。その結果、外国籍従業員の 91%が「朝礼が分かりやすくなった」と回答しており、品質向上に加えモチベーションの向上にもつながっている。
今後、さらに実証実験をすすめ、そこで得られた知見を踏まえて事業化を目指し、生産現場における安全・品質の向上や、業務の効率化・雇用確保など、外国籍従業員とともに働きやすい職場の実現に貢献するとしている。
CEATEC 2024では、「翻訳サイネージ TM」の文字入力による多言語翻訳の実演や音声入力によるリアルタイム多言語翻訳などのデモ展示を行う。

朝礼前に原稿を作成する画面と朝礼時にサイネージへ多言語表示する画面

【出展者情報】
会社名:三菱電機株式会社
エリア:General Exhibits
小間番号:ホール5 ブース番号:5H103
URL: https://www.mitsubishielectric.co.jp/
出展者詳細:https://www.ceatec.com/ja/exhibition/detail.html?id=47

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