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【CEATEC 2023 出展事例】 LBMA Japan:コンシェルジュの手法で来場者とのコミュニケーションを活性化

LBMA Japan

出展事例

2023年12月13日(水曜日)
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この記事を3行でまとめると…

  1. LBMA Japanはコンシェルジュアプローチを採用し、訪問者のニーズを効果的に把握することに成功した。
  2. 訪問者の関心に基づいて各ブースへの導線を最適化し、展示効果の最大化を図った。
  3. LBMA Japan事務局は250近いリードを獲得、うち約200は名刺交換にも成功。会期後の出展者アンケートでは満足度が非常に高く、今後の発展にも大いに期待がもてた。

CEATEC 2023に出展された企業/団体へのインタビューをまとめた出展事例シリーズです。

第1回は、位置情報を軸にしたマーケティングやサービス施策の促進を目的とする事業者団体、LBMA Japan様です。

出展者プロフィール

一般社団法人LBMA Japan
(ロケーションビジネス&マーケティングアソシエーションジャパン)

LBMA Japan様は2020年2月に設立(活動開始は2019年10月)され、位置情報データを活用した新しいイノベーションを起こすべく、会員各社の事業発展をサポート、ひいては位置情報データ業界発展を目指している事業者団体です。2023年10月時点で67社が加盟しています。

今回はLBMA Japan代表理事の川島邦之氏にお話を伺いました。

Interviewer profileLBMA Japan代表理事
川島邦之氏

設定目標

まず、CEATEC 2023への出展に際して設定した目標はありましたか?
LBMA Japan様は今回「パートナーズパーク※」に出展されました。

※パートナーズパーク:
CEATEC 2022より新設されたゾーン。独自テーマを設定し、あらゆる産業・業種のパートナーとともにSociety 5.0の未来社会を体現する「共創」エリア
今回LBMA Japanブースには18社が出展

はい、最重要ポイントしては「出展者がどれだけ商談に発展させられたか?」です。
やはり、名刺を交換できた回数は重要なポイントです。

また「来場者としてどんな層が来るか?」も重要なポイントだと考えていました。

例えば、我々の場合、リテール(小売り)系やエンドユーザー向けサービサー(金融系等)と話したいという出展者が多いです。また、商談内容として、具体的な新規事業につながる・継続するものを求めています。POCのような一過性のものではなく、事業として継続し得る商談につながるきっかけがほしいというイメージです。

今回出展したサービスや製品について教えてください。
また展示に関して注力した部分や工夫した部分について教えてください。

今回のパートナーズパーク LBMAブース出展者

<出展内容の一部>
クロスロケーションズ株式会社
・独自開発で特許取得済みの位置情報ビッグデータ解析エンジン「Location Engine™」
・オンライン登録で人流データ分析が可能な「人流アナリティクス®」

国際航業株式会社
・生産性向上ツール「Patt Plus(パット プラス)」
・高精度リアルタイム位置測位「Quuppa Intelligent Locating System™」

シナラシステムズジャパン株式会社
・店舗の集客・来店促進を支援するAIデジタル広告「スマートAD」
・リアル世界での行動データに合わせた広告配信ができる「REAL PEOPLE(リアルピーポー)」

株式会社ネクスティ エレクトロニクス
・高精度屋内測位システムZerokey

等々

ブース出展にあたり、LBMA Japan事務局として出展者にお願いしていたことは、
・理想論だけを語らないでほしい=コンセプトモデルは紹介しない
・実現しているソリューションを紹介
・ビジネスとして成立しているものを紹介してほしい
という点を強くお願いしました。

実際にビジネスとして成立しているものを展示して来訪者とコミュニケーションをとらないと、その後の商談につながらないからです。

また、運営の工夫として、LBMA Japan事務局のスタッフが「コンシェルジュ」としてブース来訪者のニーズを引き出し、ベストマッチする出展者につなぐアクションをしました。ブースへの来訪者へ話しかけると最初は「いや、結構です」的な反応が多いのですが、あまり「売り込もう」的な態度を前面に出さずにコミュニケーションをとると、徐々に心を開いてくれて、自身がもっているビジネス上のミッションや課題を教えてくれることも多いからです。

そこまで話を聞くことができれば、ブース内のどの出展者につなぐのが良いのか?がはっきりしますので、コンシェルジュ自らが該当する出展者の元へご案内し、引き出したニーズを出展者に伝えることで、来訪者と出展者ですぐ具体的な本題に入れるのが大きなメリットです。これは大きな効果を生みました。

川島氏自らコンシェルジュを務め、来訪者からニーズを引き出し、最適なブースへと誘引する

※編集注:
コンシェルジュというアイディアは他の出展者においても大いに有効なアイディアだと感じたので、川島氏にコツを伺ったところ、

「コンシェルジュを務める担当者へのエデュケーションが重要です。出展者がどのようなサービスを提供しているのか?を把握し、来訪者が何を求めているのか?を瞬時に察知できるようにすることがコツでしょうか」

とのこと。マッチング率の向上が期待できるということですので、ぜひ他の出展者の皆さんにも活用を検討いただきたいアイディアです。

出展結果

出展した結果、どのような反響や効果がありましたか?

LBMA Japan事務局だけでも250近いリードを獲得できました。うち約200は名刺交換もしています。各出展者の結果は実数での把握はしていませんが、各社数百のリードを獲得できたのではないかと思います。

また、学生の来訪もありました。その際はインターンを募集している出展者を紹介しました。

来場者層が2022年とは大きく異なっていた気がします。
今年はリテール系が多かった印象なのも我々としては良かったです。

会期後、出展者にアンケートをとったところ、満足度が非常に高かったです。
来訪者が多かった点は高く評価され、
「自分たちで個別出展してもここまでは集まらないが、LBMAとしての出展の一部なのが良かった」
という声もあり、今回の出展形態(パートナーズパーク)にうまくハマった感じですね。

その他、今回は自動車メーカーからも来訪がありました。
彼らとしては位置情報を使ったサービスを何かやっていきたい、という気持ち/ミッションはあるのだが、(位置情報)データをどう扱っていいか?サービスへつなげていくか?が具体化していないケースが多く、そのソリューションを求めに来るという感じでした。こちらも今後の発展に期待しています。

各省庁・自治体関係者の来訪もあり、彼らも位置情報活用関連のミッション/課題を抱えていることが多いので、そのような層の方とコンタクトできたのも良かったと思います。

次回出展の想定

次回のCEATEC 2024へ出展するとしたら、どのような形での出展を想定しますか?

LBMA Japanブース内の各社の展示位置は抽選で決めたのですが、来訪者から「カテゴリーごとにかたまっていてほしい」というような声もあったので、来年は我々が作成している位置情報サービスのカオスマップに則ったゾーニングにしようかと考えています。

今回の結果がかなり良かったので、来年は参加企業が増えるのではと期待しています。

会期中多くの人が訪れたLBMA Japanブース。コンファレンスも積極活用し、耳目を集めた。

編集後記

出展満足度が非常に高かったというフィードバックをいただき嬉しい限り。筆者も現場で川島氏がコンシェルジュを務めるているのを拝見していたが、「出展者ではあるが出展企業ではない事務局のコンシェルジュ」に対して、来訪者も「むやみに営業される心配がない」という安心感で、口を開きやすかった印象を受けた。そのおかげか、LBMA Japanブース内の各出展者ブースにおいて終始ネットワーキングが行われていた。

もちろん、川島氏のような位置情報関連業界のベテランをコンシェルジュとして配置するのは簡単なことではないが、川島氏曰く「事前のエデュケーションがきちんと行えればそこまで難しい話ではないのでは」とのこと。

ここ数年で、CEATECは家電やハードウェアに限らず、LBMA Japanのようなサービスを展示するブースの活気も顕著になってきている。CEATECの従来のイメージに新たな側面が加わりつつある、ということを再認識した取材となった。

LBMA Japan

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